2023AWシーズン[第10節]を雁の巣Eコートおよびその他コートの2会場で開催。リーグS2試合・リーグA3試合・リーグB3試合・リーグC2試合・リーグD2試合の全12試合が行われました。

ALONZA-諸岡選手[22] / チーム舞鶴-高砂選手[6]

'19SS王者 vs '22SS王者

アロンザとチーム舞鶴による元王者対決も今シーズンで5度目。昨季'23SSでも準優勝という輝かしい成績を残したチーム舞鶴だが、振り返ってみれば初戦でアロンザに付けられた黒星が大きな枷となった。対するアロンザにとってはそれがチーム舞鶴への初勝利。互いに強い思いが錯綜する中で迎えた今季の試合も、観客をワクワクさせてくれる好ゲームだった。

まず先制のネットを揺らしたのはチーム舞鶴。左サイドの攻防で先に体を入れたアロンザだったが、ボールを奪いにいったチーム舞鶴-日高選手[9]がライン際ギリギリで奪取に成功。ゴール前で瀧谷選手[28]ボールをもらい、無人のゴールへと流し込んだ。

前半10分で1点ビハインドの状況になったアロンザだが、全く焦りは感じなかった。佐々木選手[25]を中心に、アロンザの高い技術でビルドアップ。チーム舞鶴DF陣の堅守を前に前半はなかなかシュートまで持ち込むことができなかったが、ハーフタイムには前半の戦いを冷静に分析。残る20分の戦い方を擦り合わせたアロンザが、思惑通り後半に牙を剥いた。

ポイントにしていたのはロングボールの使い方。そしてアロンザの同点ゴールはCBのロングボールから生まれた。FKで楠木選手[39]が長いボールを入れ、ターゲットは強さのある吉田選手[14]。コントロールからシュートまで完璧なフィニッシュを披露し、アロンザに勝点1を呼び込んだ。

暫定での順位こそ大きく開いているものの、チーム舞鶴にとってはまたしても足止めされた悔しさが残る。一方アロンザは昨季優勝・準優勝チームを相手に2引き分けと考えると上々のシーズン序盤戦と言えるだろう

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▶️ ALONZA

決勝ゴールを喜ぶTNFC

果たせなかった目標

2014年から続く伝統の一戦とも言える対戦カード、TNFCとFC.早良との対戦が今シーズンもやってきた。昨季2連覇を果たしたTNFCだが、全8試合のうち白星が7つ。全勝を1つの目標に掲げていたものの、FC.早良にその目標を阻止されただけでなく、2022SSの優勝争い以来およそ1年ぶりの敗戦となった。

リベンジに燃えるTNFCは、前線から積極的なハイプレスを狙う。ガンガン前にプレッシャーをかけるTNFCと、その守備網を掻い潜っていくFC.早良という構図が続いた前半。中距離からのシュートはあったものの、互いに大きなチャンスとまでは言えない戦いだった。

しかし後半はTNFCの押し込む時間が長くなっていく。豊富な運動量でセカンドボールを回収し、次々に波状攻撃を仕掛けたTNFC。チャンスが増えた中で待望のゴールが生まれたのは後半15分。ゴール前の混戦からルーズボールにいち早く反応したTNFC-鈴木選手[11]が完全にボールを捕らえ、至近距離からの強烈シュートにGKもノーチャンス。

これが決勝点となりTNFCが昨季のリベンジに成功。試合数の関係で暫定順位ではあるものの、TNFCが今季初めて首位に立った。鈴木選手も4ゴール目をマークし、得点ランキング首位に。大混戦のリーグSは今節で14試合が終了。もう12月からは運命の後半戦が始まる。

ドリブル突破を試みるBUCHI-野頭選手[68]

楽しんだもん勝ち

'17AW王者のブチと'18AW・'19AW王者のマリスタ福岡が対戦。開始わずか1分、鈴木選手[10]のスルーパスに瀧谷選手[40]が抜け出しマリスタが先制ゴールを決めた。

早くも追う展開となったブチだが、前節の反省からチームの雰囲氣は悪くなかった。早すぎた失点とは言え、選手たちが下を向かなかったことが3分後の同点ゴールを生んだ。

俊足を生かした真木選手[9]のゴールで試合を振り出しに戻すと、同17分には瀬戸選手[10]のスルーパスに野頭選手[68]が抜け出して逆転。

後半はマリスタがペースを握るが、粘り強く守りきったブチが今季初勝利。勝利にフォーカスしていた結果の3連敗から、楽しむことを意識したことで掴んだ1勝目。大きな価値ある1勝を手にした。

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▶️ BUCHI　▶️ Marista

R.Phoenix-宇田川選手[29] / レヴァン-菅選手[31]

上位直接対決

暫定で2位のレッドフェニックスと首位のレヴァンタリアとの上位対決が行われた。レッドフェニックスはこれまでGUESTで活躍していた木村選手[52]がついに加入し、宇高選手[44]も戻ってきて迎えた今節。レヴァンタリアは守護神-和田選手が不在ながらも、サブに3名が控えるほどの選手層の厚さは健在。

ますは前半5分、高い得点力を誇るレッドフェニックスが河本選手[10]の1本のパスから決定機を作った。このスルーパスに宗廣選手[33]が抜け出し、確実に仕留めた。後半5分にはコーナーキックから木村選手がこぼれ球を押し込んで決勝点。

レヴァンタリアもCBの間に落としたハイボールが起点となり田邉選手[17]のゴールで一時は同点に追いついたが、惜しくも連勝は3で止められてしまった。

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▶️ Red.P　▶️ Levantalia

Copito-阪口選手[ 21]

逆転の鍵

現在2連勝中の★★★OFCと初戦に逆転勝利したコピートの対戦。前半2分と早い時間に関選手[19]のゴールが決まり先制した★★★OFCが勢いそのままに前半の戦いをリードしたものの、コピートも末継選手[10]が守備を統率し追加点を許さなかった。

後半に入りコピート-髙橋選手[35]がこぼれ球を押し込んで同点に追いつくと、流れは変わりコピートの時間帯。後半16分、コーナーキックからついに逆転のゴールが生まれ試合をひっくり返した。

これで2連勝のコピートは2試合連続での逆転勝利。初戦での逆転弾もゴール前での混戦からであり、そこにかける数の多さが強みなのかもしれない。そして2試合で3ゴールに絡んでいるのが髙松選手[13]。前節に引き続き、ここぞという大事な場面で大仕事を果たしチームを勝利へと導いたユーティリティプレイヤーが今節のMVPに輝いた。

TAKAO-藤田選手[3]石田選手[17] / 共歩会-無津呂選手[30]

クロスバーに泣く

FCタカオと共歩会との試合は福岡マラソンによる交通規制の影響を大きく受け、両チームキックオフに間に合わない選手やギリギリになる選手が多数。急遽助っ人を借りて試合開始を迎えた。

数的優位を生かして前半は共歩会が一方的に責め立てる展開。決定機を次々に作り出していくが、GKの好セーブやクロスバーに嫌われもどかしい時間が続く。その中でカウンターから失点してしまい、まさかの1点ビハインドで前半を折り返した。

しかし後半もしたたかに攻め続けた共歩会。後半14分にFKのチャンスを得ると、鹿間選手[11]のボールに反応したのは鹿間選手が連れてきた助っ人。なんとかGUESTのゴールで同点に追いつき、リーグBでの無敗を継続している。

決勝点を決めたユイモーレ-山本選手[40]

知る人ぞ知る

同期加盟のユニティとユイモーレとの一戦は知る人ぞ知る因縁の対決。試合前から互いに強く意識し合っているのをヒシヒシと感じた。

今回の対戦も非常に激しい戦いとなり、記録をしていたリーグSのアロンザも「リーグCとは思えないレベルの高さ」だと驚きを隠せずにいた。

ユニティはCBの坂口選手[6]が素晴らしい守備を連発。体を張ったスライディングでいくつものピンチを凌いだが、それでも前半12分の山本選手[40]を止めることはできなかった。右サイドを崩した山本選手が角度のないところから強烈なシュートをねじ込み、これが勝負を決める決勝ゴールとなった。